2023年1月中旬。
ヤフオクバイク王の初売りでMT-09ストリートラリー仕様を見つけた。
ストリートラリーは日本だとかなり貴重らしく、ヤマハの展示写真やアニメ、ゲームで見ただけ。
実車を見たことはなかったけど、
初期型のMT-09をベースに白に赤のラインマーキングを施したカウルまとったスタイルはロボットアニメから飛び出してきたような。
自分が頭悪いのでちょうどいい言葉が見つからないけど、率直に言って”カッケー”マシンだった。
めちゃくちゃカッケーMT-09のストリートラリー仕様が売りにで出て、
なんか気になりすぎて夜も眠れないんだが。。
ストリートラリーは海外限定で、
あまり見かけないですけど、
MTのルーツとなるマシンです。
このスタイルが好きなら、
何事にも変え難いですから、
早くしないと、
無くなっちゃったり、
誰か買っちゃうかもですね。
いや〜。
MT-09ストリートラリー、
カッコいいデスネェ。。
リオン
やめろ!
罠だ!
罠だ!
ヤマヒロ
いや、
罠でもいい!
罠でもいいんだッ!!
罠でもいい!
罠でもいいんだッ!!
ヤマヒロさ・・
あーっ!!
—「あーっ!!」言うなという方へ–
で。
スマホでポチッと入札したら、凄まじい勢いで増えていたウオッチリストに反して競りらしいことは一切発生せずそのまま落札。
たぶん独り身の若さゆえの過ちでストリートラリー外装を纏った初期型MT-09の車両を抑えてしまい、ひと月後には陸送で自宅に無事到着。
ヤマハの大型MTが3機
もはや”末期の庭”で繰り広げられる20代の直上的大馬鹿野郎のバイクライフはいささか「冷ややかな目で見られていたんだろうな」と。
そんな風に思わずにはいられないのでした。
あいにく肝心のマシンはエンジンこそ掛かるけどそのままでは公道走行不可。
状態は車検切れかつ登録抹消済みでナンバー無しという、出どころは大手バイク買取業者とはいえヤフオク個人売買の現状販売とコンディションは怪しさ満点。
本来お店で済ませる手続きや整備面を全部スルーしている分、これから掛かるお金や手間は通常と異なるので間違いなく前途多難になるのが目に見えていた状態。
おまけに地元じゃ面倒を見てもらえるお店もなかなかな見つからずは「俺たちの戦いはこれからだ。」と内心戦々恐々としておりました。
ところがギッチョン。
MT-10SPを購入させて頂いた、YSP杉並南とその常連さんの助力得ることに成功。
MT-09ストリートラリーの車検や各種手続きと納車点検依頼で受け入れして頂き、さらにオリジナル機に寄せるためのパーツまで準備して頂いてしまうのでした…!
なんだかドラマチックな紆余曲折のひとつやふたつも無いまま真っ当な代金と引き換えに公道走行可能な状態まで仕上げてもらってしまったのです…!なんということでしょう!
おまけにスタイルもストリートラリーオリジナル機のとしてほぼ完成形まで持っていった状態で正式納車となりました!
帰りにちょっとだけ乗った感じ、走りはライトウエイト二輪固有の身軽さと初期型からブレないマスターオブトルクの爆発的瞬発力にキャッキャウフフしながら夜の街を楽しみました!
—「バイクとキャッキャウフフするな」という方へ—
今回は希少な初期型MT-09ストリートラリーの車両をYSP杉並南やその常連さんと走れる状態まで仕上げて頂いたことについて紹介する記事です。
「ああ、同じ気持ちだ。」という方は多分疲れてると思うので大変お手数ですが戻るボタン、あるいは閉じるボタンをよりブラウザーバックをお願い致します。
ご迷惑をお掛け致しまして申し訳ありませんでした。
あろうことかバイクやカメラといった機械が感情移入出来る対象となってしまったヤマヒロは多分人として末期です。
オリジナル仕様にスタイルチェンジして帰ってきましたね!
この記事書いてるうちに任意保険取りまとめも含めて公道走行の準備は完了してしまいましたが、
今回はYSP杉並南とその常連さんの協力あってMT-09ストリートラリーのオリジナル仕様で走れる状態まで仕上げてもらったことについて綴ります!
YSP杉並南で点検、手続き&納車時カスタム!
走り出すにあたって今回お世話になったのはMT-10SPを購入させていただいたYSP杉並南
近場のお店や全国チェーン店にはやんわり断られてしまい、最後の砦としてダメ元で聞いてみたところ「車両を持ってきてもらえれば大丈夫」とのことで受け入れて頂けることになりました!
失礼を承知だった分、上がりきったテンションで冷静さを欠いていたようで、教えてもらった仮ナンバーという手段があるということをまともに調べないままバイク陸送で車両で送って手始めにお店側でお見積り。
今風大型オートバイが60万でお釣りが来るという程度に車両が特別安かった分、整備や手続きで高く付くのは承知の上。
とりわけ20万ほどは確保していたのだけど、プロ目線での納車点検や車検に保険、名義変更といった各種手続きはが9万円あれば足りたのは嬉しい誤算。
また外装カスタムとしてやりたかったタンク交換は、手持ちの工具や技量もなければ度胸もない自力ではできない部分も多め。
せっかくの安心して任せられるお店ということもあり整備と合わせてストリートラリーのオリジナル機に寄せるため残りの予算でカスタムも依頼することにしました。
MT-09ストリートラリーの法定点検
とある日の日勤上がり。
バイク陸送でお店に到着したMT-09が点検のためピットに入ったということでYSP杉並南へ。
ちょうどバラされ絶賛整備中のマシンとご対面。
普段はなかなか拝めないタンクやサイドパネル、ラジエーターが外されMT-09の面影を保ちながらいかにもメカ点検中な雰囲気になっていました。
距離としては1.1万kmほどの車両で外部の傷はあちこちあったけど、車体の程度は悪くなかったそう。
点検に際して油脂類(オイルとか)とくたびれたスパークプラグといった消耗品を交換の上で各種手続きや車検も無事に通してもらうことができました…!
ちなみにせっかく久しぶりに残業もなく向かったのに新宿から桜上水まで、急行でも快速急行でもない”特急”なるものに乗り込んでしまい、3駅ぐらい飛んでいってしまったのはここだけの話。
ストリートラリーオリジナル機カスタム
前回も書いたオリジナルのストリートラリーに寄せるためのカスタムについて。
お店や常連さんの助力もあって、正式納車時点でほぼ完成形まで持っていくことができました!
ダークグレーのフューエルタンク
オリジナル機カスタムその1はフューエルタンクの積み替え。
タンクの積み替えはとても自分でやれるカスタムでなく、艶やか過ぎる色味のバイオレットタンクから海外純正仕様のダークグレーカラーのフューエルタンクに交換しちゃいました!
MT-09ストリートラリーのオリジナル機は日本国仕様では市販車されなかったダークグレーのタンクを装備。
色合いとしてはFJR1300と全く同じで品のあるツヤありグレーのダークグレーメタリック(DNMNと略されるみたい)という色。
調べるうちに部品番号は“1RC-YK241-00-P1”と分かったものの、あいにく国内ショップで買うと画像がなかったり、あってもヨーロッパから取り寄せで約10万円だったり。。
タンクを業者に頼んで塗装してもらうとまたまた9万+脱着工賃で10万円はゆうに超える額だったりと、どうあがいても値段のハードルがめちゃくちゃ高めでした。
タンク交換自分でやれる?
レバーやリアキャリア類、ドラレコといった市販品の取り付けは自分でやっていたことから割と真面目に考えていた自力でのタンク交換。
How To記事や動画はいくらかあったので「なんとでもなるはずだ!」くらいの気持ちでいたけど、ヤマヒロ機は壊せばたぶん次が無いストリートラリー仕様というジレンマ。
タンクはやめておいた方がいいかも。
特に燃料ポンプ着脱の難易度高くって、
取付ボルト締付けトルク不足でだったり、
取り付け口の歪ませてちゃったら、
ガソリン漏れてドカーンです。
それから再利用する部品も多いし、
ちゃんとした道具と、
高い整備スキルが必要なるんです。
世の中には、
マシンに不相応な高負荷かけて、
乗り潰したり、廃車にしたり…
そういう人もたまにいますけど、
バイクカスタムも一緒で、
下手したら自分で自分のマシンを、
手をかけることになるけど、
それでもやりますか?
つまり、下手にいじると爆発するんだねー
自分は整備技量も不相応だし、
何より替えが効かない大事なマシンだから、信頼できるプロに任せたい。
AJ商会にて
ということで、確実に行くなら手段は塗装(10万)or写真付きのネットショップ(10万)。
そんな自分に手を差し伸べてくれたのはYSP杉並南の常連さんのというかもはやステークホルダーのAJさん(@BK56_FJR1300AP)
AJさんはヤマハFJRをこよなく愛し二輪指導員としての資格をお持ちで、時に見ていて背筋が寒くなるほど走るのがお上手な方。
FJRを始め、ヤマハのバイクカスタムにも精通しており、なんとヤマハの海外パーツを個人で仕入れるノウハウまであるそう。
通称”AJ商会”は聞くところ二輪車部品商社とのことでその実態はたぶん最強のYAMAHAパーツショップ。
これ以上なくありがたいことに自分が調べた半額程度でユーロヤマハの純正部品としてダークグレーのタンクを取り寄せて頂きました!
オリジナル機のMT-09ストリートラリーに寄せるため、
AJ商会で発注させていただいたFJRダークグレーのタンクがお店についたみたい…!落ち着いたらトーンのダークグレーがすごく素敵です。カッケーです!(語彙力) pic.twitter.com/6JfIOxCn4C
— ヤマヒロ (@yamahirok3) March 2, 2023
キーシリンダーを備えたタンクキャップやサイドカバーは移植し、点検と合わせてダークグレーのフューエルタンクに積み替え!
お店に居たダークグレーのFJR1300と全く同じカラーリングにイメージチェンジを果たしました…!
バイオレットとの雰囲気の違いは歴然でその時の光の当たり方で色々な色味に変化する落ち着いたトーンのツヤありダークグレー
タンクにバイクの個性がよく出るとはよく聞いていたけど、質感が生きるマットシルバーのMT-09TRACERや鏡のようなブラックにラインマーキングが施されたMT-10SPとはまた違う仕上がりになりました!
★取り外したバイオレットのタンクはヤフオクに出したところそこそこいい値段が付きました…!
R.R.Dリムラインステッカー(レッド/ブラック)
オリジナル機カスタムその2は赤のリムライン
初期型MT-09の黒い前後ホイールに最初から施されていたシルバーのリムライン(塗装?)で仕上がりは上々。
なのだけどストリートラリーの外装や差し色にゴールドのフロントサスを備えることから足回りはちょっぴり寂しく見えてしまうのでした。
そんなこんなでこの際、予算内で贅沢にカスタムを敢行。
リムラインの送料やら工賃は目には目を瞑り、YSP杉並南仕様のカッコいいレッドのリムラインステッカーを前後ホイールに入れて頂きました!
無愛想で全身タイチなヤマヒロが言うと説得力はゼロどころかむしろマイナスにすらなりえるけど、世間一般”おしゃれは足元から”とはよく言ったもの。
そんなこんなで、ヤマヒロ機のMT-09ストリートラリーはレッドのリムラインにYSP杉並南のブランドR.R.Dのロゴをツヤありブラックでさりげなくあしらったスペシャル仕様になりました!
お世話になったお店のロゴがワンポイントで入っていい感じに仕上がったと思うんだ。
仕上げのSRフラットシート!
カスタムその3として納車時点で唯一オリジナル仕様ではなかったシートも準備完了!
取り外したノーマルの燃料タンクや付属してたリアキャリアがそれなり良い値段で売れたので、納車とほぼ同日ヤフオクに2万円で出ていた赤ステッチのSR(ストリートラリー)フラットシートも入れました!
約35mmほど足付き性が多少犠牲になるけど、気持ちMT-09TRACERと同程度。
着座位置の自由度が高く街乗りやゆっくり流すツーリングがラクでコンフォートシートにも引けを取らない肉厚なクッション性やステッチの質感もグレートでした!
ストラリ仕上げにユーロヤマハのMT-09 STREET RALLYフラットシート入れました!
肉付き良く10のコンフォートにも負けないモチモチしたクッション性はグゥレイト!
ワンポイント赤ステッチでスタイルも変わり良い感じ(*´ー`*) pic.twitter.com/QcjHTK4MpI— ヤマヒロ (@yamahirok3) March 20, 2023
帰りのテストライド
受領が思いの外遅くなりすっかり日が落ちた帰り道。
早速燃料計は1メモリで点滅しているのでは手始めに近場のガソリンスタンドへ。
通勤用のマウンテンバイクに似た上体を起こした姿勢で背筋を伸ばし、幅の広いハンドルに手を添える。
走れる状態になって初めてエンジンに火を入れると聞き慣れたMT-09TRACERと同じエキゾーストノートにどこか安心感を覚えながら夜の甲州街道へ出走。
乗り慣れた同型のCP3エンジンのバイクだと頭では分かっていても油断してると心と体が置き去りにされてしまいそうな。
特に低ギアの速度の伸び方が穏やかなMT-09TRACERとは全然違う強烈な加速感に思わず頬を緩めながらも、なんか色々飛んできて油断ならない都心部の街を行く。
夕刻の少し混み合ったガソリンスタンドで給油を済ませて高速へ。
雑誌やWebマガジンで“じゃじゃ馬”とも揶揄されていた初期型MT-09は合流や追い越しの急加速は油断してると一瞬でフロントタイヤが浮きそうな大パワーなのでアクセルワークは気持ち慎重に。
日中に反して夜はぐっと冷え込んだ小春日和の気温によく風を通す夏用ジャケットで震えながら、ほぼネイキッドスタイルの風圧と燃費のバランスが良い70-80km/h程度で高速を流しました。
最寄りの横浜町田で降りてお世話になっているレッドバロン町田でひと休み。
珍しく混み合った駐車場に滑り込ませると、相当レアだったのか店長さんを始めスタッフさんやスーパーテネレのお客さんに囲まれ楽しく談笑。
「この完成度ならそのままモーターサイクルショーに出せるんじゃないかな?」と言われてしまったのは早速乗り出して個人的に嬉しかったお言葉頂きました…!
お世話になってるレッドバロンで保険の1台追加、1台削除するかもの相談。
ストラリ珍しかったらしくお客さんやスタッフさんに囲われて閉店まで楽しくお話しました(*´ー`*) pic.twitter.com/aLcd7AZb4P— ヤマヒロ (@yamahirok3) March 12, 2023
レッドバロンの50円缶コーヒーで温めた後はいつかレンタルしたMT-07に近い身軽な車体で下道をひらりひらりと走り抜け、家の近くで翌日のお仕事に向けてお買い物。
家に着く頃にはアクセルを開けるたび沸き立つ直上的な「MT楽しい!」という心に素直な感情が半分。
合わせて「あー。ストラリカッケー。」とマスターオブトルクでもう半分くらいは語彙力消失した脳死状態。
あー。
ストラリカッケー(語彙力) pic.twitter.com/hLUB8rHr6N— ヤマヒロ (@yamahirok3) March 12, 2023
いろんな感情が入り混じったまま、家の前でエンジンを切り、持ち帰った身軽なマシンを小走りで押して自宅の門を通すのでした。
狭い。。
次の人生の目標は人間用家付き格納庫かな。 pic.twitter.com/xHHCpRgJpc— ヤマヒロ (@yamahirok3) March 12, 2023
まとめ:
今回はYSP杉並南にて走り出れるようになったMT-09ストリートラリーの点検と納車カスタムのお話でした!
行きたいを叶える、MT-09TRACERに乗った。
みんなに背中を押され、憧れのMT-10SPに乗れた。
そして自分、ヤマヒロは今でもヤマハMT(マスターオブトルク)シリーズが好き。
だから、直上的大馬鹿野郎な「自分の好きに真っ直ぐでありたい。自分の好きを諦めたくない。」
その一心でそのルーツとなるマシンを抑えておよそふた月ほど。
いよいよMT-09ストリートラリー公道デビューの準備完了となりました!
オリジナル機カスタムまで出来たのでYSP杉並南とAJさんには感謝してもしきれません!
ふた月前、勢いでMT-09ストリートラリーの車両を抑えてから公道を走れるようになるまで。
なんだかいろんなことがあって「自分一人でバイクに乗ってるんじゃない、みんなに支えられてバイクに乗っているんだ。」と気持ち新たにすることができました…!
せっかく形にできた貴重なマシンなので、他のヤマハMT共々楽しく大切に乗って行きたいと思います!
以上、道を誤ればMTシリーズフルコンプリートしてしまうかも知れないヤマヒロ(@yamahirok3)でした!(オイ)