大型バイクを倒したら修理費10万円。
そんなバカなことあるか。
と思っていた時期が自分にもありました。
免許を取って、6年も続けている趣味のひとつとして。
バイクで人生を走っているとだんだん傷はついてしまうもの。
しかしながら今回はほぼ自分の不注意で。
しかもよりにもよって、MTバイクの大事なパーツであるフューエルタンクを凹(へこ)ませてしまったのです。
なんというか、大事に乗り回していたつもりだったので車体はもちろん、乗り手のメンタル共にダメージは相当なものでした。。
これは派手にやったな~
そんなこんなで、MT-09TRACERに乗り始めて5年目にして最大のやらかしとして大型バイクのフューエルタンク周りを修理したっていうお話です。
トレーサーの燃料タンクを凹(へこ)ませた!
千葉の朝ラーメンツーリングにて
今回のコトの発端は初夏の朝ラーメンツーリング。
朝4時には並びたい千葉のお店へ知り合い同士で行った際のことでした。
3時ちょいで海ほたるから走り始めた到着時点ではまだまだ真っ暗。
行列のできるお店ということもあり、ガンガン車が入ってくるためバイクの自分たちはちょっと離れた歩道近くの電信柱の近くへ。
1食としては予算そっちのけな最強の醤油ラーメンを頂き、夏場ですっかり日が昇った朝6時手前。
朝からのご馳走で理性低下してそうな状態からのバイク談義もほどほどに、暑くなる前に帰り道へ着こうとしたのですが。。
傾斜のある駐車場でセンタースタンドはダメ。ゼッタイ。
ここで“ちょっと訳あり”で詳細は伏せますが、何を考えたのか。
談義の際、言われるがままに“傾斜がある駐車場”でセンタースタンドを掛けた自分。
おまけにやること済ませて乗車したまま解除すればよかったものの、センタースタンドを下ろすときに反対側へバランス崩し、すぐ横の電柱に激突。
一気に傾き始めた大型バイクは細腕の腕力ではどうにもならず、当たり所がも最悪でトレーサーのタンクをぶつけて、凹ませてしまうのでした。
せっかくラーメン美味しかったのに、絶対に要らなかった勉強代の方が圧倒的に高くつくという悪夢のような1日の始まりになったのは言うまでもなく…
これにはヤマヒロさんの体重くらい重たい訳があって…
ヤマヒロ
うるせぇ…
うるせー!!!
うるせー!!!
激務の夜勤明けに最高にハイな状態で健康診断行くというアクロバットしてきました。
視力がなんか良くなってて、メガネは回避。
あと、髪バッサリ切ったせいかハゲたのか、身長が数ミリ縮んでた。
それから体重はちょい増えました。
※50キロはまだ越えません。誰かッ pic.twitter.com/az4qI7SAzk— ヤマヒロ (@yamahirok3) August 15, 2024
そんなこんなで、割と気が気じゃないままの帰り道。
毎年毎年自己バストベスト更新して殺しにかかってくる初夏の陽気は初っ端から激アツ。
相模原も気温ヤバい。
毎年自己バスト更新して殺しに掛かってきてる。 pic.twitter.com/3ORqgHOm3s— ヤマヒロ (@yamahirok3) July 7, 2024
ゆえに、風通しの良いメッシュジャケットを着ていたにも関わらず、自宅近くでトドメの冷たい大雨にガッツリ降られ、ライダーもマシンも満身創痍での帰着となるのでした。
それにしても、帰りに大雨が降ったり、MT-10で行った際は猫ちゃんが飛び出しブレーキごけで左クランクカバーに傷を入れたりとなんだか散々。
なんというか、朝ラーメン行くと頭お花畑になってるのも相まってか、帰りに何かやらかすジンクスすらあるのでもう二度とやらねぇ。
あっ。いや、どうだろう。
朝ラーメンのお店
YSP杉並南の先輩方に連れて行ってもらったラーメン花屋。
やらかしたこの日は朝5時からチャーシューラーメンと小ライスと背徳感がマスターオブトルク。
早いと朝9時くらいで全滅ハッピーエンドする程度の人気店で単刀直入に凄く美味しいです。
MT-09TRACERのタンク交換修理
5年間乗った、自分の最初のバイク(二輪車)かつ最初のヤマハMTとして。
ヤマハブルー&シルバーのロールバーンカラーなMT-09TRACERはデザイン、用途共に好きなマシンであり、思い入れもある1台。
シルバーベースにヤマハブルー足回りな落ち着いたらカラー好きで特にフューエルタンクは乗車すると常に見える大事なパーツ。
世代的には有機的な曲面が目立ち始めた3型(TRACER9)と比べ初期型はシャープなデザインということもあって、マットカラーから大事に磨き上げてきておりました。
マシンに心底感情移入しちゃう大馬鹿野郎な自分は“バイク全部最高”をモットーに大事に扱ってきたつもりだったからそれゆえに、精神的にもダメージの大きかったというのは言うまでもなく。
この時から何もかもが憂鬱で、俗に言う”夏鬱”になっていたような、なっていなかったような…
今現在、MT系に比べてトレーサー乗り同士で一緒に走ることは無いのだけど、マルチロールなMT-09TRACER自分の用途に一番合っているマシン。
ということもあり、買い替えや手放すというよりは「どうにか直せないか」とタンク修理や凹み直しのリサーチを始めました。
誰かが大事にしているものをぞんざいに扱う人とは一緒にありたくないですもんね。
タンクの修理だと10万近く
タンク修理を依頼できるのバイク屋さんはもちろん、車などのへこみ修理(デントリペア)の専門店を含めていろいろ。
あいにく、大型バイクのアルミ製フューエルタンクの修理となるとバイク屋さんでもカウルなど外装を含めたタンクの取り外したり、ガソリンを抜いたりと工賃がどうしても高くなってしまう模様。
さらに新品積み替えの場合はMT-09TRACERのタンク本体にあたる、フューエルタンクコンプリートが57860円(2024年9月現在)と1パーツとしてはかなり高額。
併せて、エンブレムや樹脂製のカバーといった今回破損した部分の補修には必要でした。
おまけに一方でお店で見てもらったところアルミ製タンク塗装面の下地までえぐっていることが発覚し、へこみ直し+再塗装でどこまで治るかというレベル。
それを修理で綺麗に直そうものならゆうに10万円を超えるらしく、大型バイクを一度倒した修理費は馬鹿にならないことを告げられ無事死亡しました …
一方で新品のフューエルタンクを購入して積み替えする場合も同程度でヤマハ純正部品を使用して10万円前後が相場のようでした。
デントリペアは自分でできる?
真っ先に考えた自分で何とかする方法ですがMT-07と違い、MT-09系の燃料タンクは質感の高いアルミプレス製
なので、へこんだ場所が給油口から手が届き、塗装面が無事ならデントリペアという修理方法があるそうな。
デントリペアは至極単純にへこみ箇所を引っ張っぱり上げたり、タンクの内側から押し戻したりする手法。
専用の道具で使って傷を修復し、丁寧なコンパウンド掛けをしてから、的確な塗料での下地処理、タッチアップ塗装…
と何段階にもおよぶ、高い修復技術や膨大な労力と引き換えにある程度は直せたのかも…?
ちなみに、皿洗い時にガッツリへこんだステンレスのミニ水筒を内側から押したらへこみ痕は完全に消せないけど、大まかな形状は簡単に直せました。
↑へこみを直した後。痕はどうしても残るみたい。
レッドバロンで新品タンクに積み替え
そんなこんなでネットの圧倒的な見積もりや技術的な難度の高さに絶望する傍ら、MT-09TRACERを購入したレッドバロン町田へ。
トレーサーを修理として持ち込むのはこの時以来。
親しくさせて頂いているスタッフさん的にも到着してすぐ結構重症に見えたらしく、
「警察に相談した?」とか「部品代で結構するけど保険下りる?」とか余計な心配をされてしまってなんだかいろいろ。
メカさんと一緒に見てもらったところ、板金修理の専門店ではないレッドバロン的には
「デントリペアで綺麗に直し切るのは恐らく難しい」とのことでひとまず新品積み替えのお見積もりを出して頂くことに。
するとアプリのパーツカタログと異なり部品代はレッドバロン会員価格。
正規ディーラーのYSPなどよりも多少抑えられ、タンク周りの部品代は6万円を下回り(タンクは57860円→54010円!)+工賃もおよそ1万円前後とかなりの好条件!
結局、磨き上げたタンクは積み替えなっちゃいましたが、思ったより費用を押さえれたのでボロボロになったハンドガードと合わせて新品交換を依頼することにしました。
タンクの新品積み替え
部品がそろい、ようやく重なった晴れ間と休日と定休日を回避して2週間後。
修理のためMT-09TRACERでレッドバロンへGO!
フューエルタンクの交換に当たって「ガソリンをできるだけ減らしてきてもらえると作業時間削減になり助かります」とのことでした。
が、あいにく携行缶は持ってなかったのでMT-09TRACERのガソリンを抜くためにこんなものを買ってMT-10へ果てしなくシュールな燃料の移し替えをしたりしておりました。
昼下がりに入庫すると、比較的空いていた時期だったようで入れ違いこそあれど、お店には自分だけ。
タンク積み替えの作業時間は1.5~2時間あれば終わるとのことでお店をグルグル回ったり、近場をぶらぶらしていると1時間半ほどで作業完了のご連絡。
猛暑と修理費から滝のように吹き出る汗を拭いながらレッドバロン町田に戻ってくると発着位置に移動されていたMT-09TRACERはタンク周り一式がバッチリ交換済みになっていました!
シルバーとブルーのRB(ロールバーンカラー)エンブレムも貼り付け済み。
手慣れているのか、まるで元通りのようなに位置へ綺麗に張り付けて頂いていました!
タンク交換修理費の総額
今掛かったMT-09TRACERのフューエルタンク新品交換修理費の総額。
タンクの新品積み替えにあたってかかった費用はトータルから書くと部品代、工賃込みで72570円となりました!(7260円はハンドガード代)
■タンク内訳
61540円:部品代(タンク、エムブレム、タンクプロテクター)
11030円:レッドバロン技術料・工賃(1.5hくらい)
合計:72570円
決して安くはないけれど、レッドバロンの会員価格でヤマハ純正部品が多少安く抑えられたのは嬉しい誤算。(工賃も控えめ?)
その上で自力で燃料タンクを降ろす技術や度胸も無いので技術手数料に感謝の気持ちを添えれば順当だと思うんだ。
ちなみに取り外したタンクは持ち帰っても保管に困る未来しかイメージできず。。
逆に古タイヤのように処分費取られてもおかしくないだろうけど、今回レッドバロンにて無償で引き取って頂きました。
へこみのあるタンクだと買取値は付いたとしても、手間に対して”雀の涙”状態。
逆にレッドバロンの場合は部品工場(本社工場?)にてリペアし、使えるものは再利用できるそうなので、誰かの役立てて貰えたら良いなと…!
まとめ
大型バイクを倒したら修理費10万円。
そんなバカなことあるか。
と思っていた時期が自分にもありました。
今回タンクのへこみ修理を安く済ませる方法がないか?
と模索したが
そんな都合の良いことなど存在しないと分かった。
直せないならレッドバロンのおかげで新品交換として。
修理費10万円は切ることが出来たとはいえ、元より気を付けていれば絶対に要らなかったお勉強代は決して安く済んだものでは無く。
いつものワックスとガラス系コーティングで磨き上げても、まだまだざらりとしたマットシルバーのタンクは夕暮れの柔らかい光を鈍く照り返しています。
初めてのMTバイクのようで懐かしいような、大事に磨いた積み重ねがリセットされて寂しいような。それでも気持ち的なダメージも込みで修理して貰えたような気もして。
修理上がりの今はまだ複雑な心境です。
マシンは傷は心の傷とか、
軟弱なことをいう人も、
増えているらしいですが…
多少の傷や汚れなくして、
楽しいバイクライフは成り立ちません!
当然ヤマヒロさんも、
多少の傷は許容する派…
走ってるうちに付くような小傷はしょうがないとして、バイクの写真もよく撮る方だからできるだけ綺麗な状態にしておきたい派。
かといって初期のMTはいずれも製造から年数もそれなりなマシンでもあるので、大好きなマシンを大事に乗りたい派なのは間違いなく。
個人的にヤマハMTシリーズが好き過ぎて、各マシン楽しい思い出もいっぱいで思い入れも強め。
中でも初期型でMTの名を冠するTRACERの重装な感じやエッジの立ったデザインが最新鋭戦闘機みたいなカッコよさで好きなのは5年経った今でも相変わらずでした。
しょうもないことから大修理で高い勉強代であったことには変わりないけれど。
装いを新たにしてもらったので次はトレーサーのフルパニアに荷物いっぱい積んでまたキャンプとかにも挑戦してみたいなと…!
以上しょうもないことから、大型バイクを倒してタンク積み替え修理で多額のお勉強代を払ったトレーサーも乗ってるヤマヒロ(@yamahirok3)でしたー!
この記事を読んだ人は、
傾斜のある場所でセンタースタンド立てちゃダメっすよ!
絶対の、絶対の、絶対にダメっすよ!!